松山地方裁判所 昭和57年(わ)112号 判決
判決主文
被告人を懲役一年二月および罰金二、四〇〇万円に処する。
被告人が右罰金を完納することができないときは、金五万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。
この裁判確定の日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。
(罪となるべき事実の要旨)
被告人は、愛媛県松山市湊町二丁目一番四号に「福井産婦人科医院」を開設し、産婦人科医業を営んでいるものであるが、自己の所得税を免れようと企て、実際の窓口現金収入の一部を除外するなどの方法により所得を秘匿した上、
第一 昭和五三年分の実際の所得金額が一億一、五一一万八、二八一円であり、これに対する所得税額は六、九二六万〇、七〇〇円であったのに、昭和五四年三月一五日、同市本町一丁目三番四号松山税務署において、同税務署長に対し、所得金額が六、四八五万一、〇七〇円であり、これに対する所得税額が三、二〇八万五、二〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、同年分の右正規の所得税額と申告税額との差額三、七一七万五、五〇〇円を免れ、
第二 昭和五四年分の実際の所得金額が一億一、六二七万四、九五三円であり、これに対する所得税額は六、九四九万四、六〇〇円であったのに、昭和五五年三月一五日、前記松山税務署において、同税務署長に対し、所得金額が六、三〇七万〇、三三九円であり、これに対する所得税額が三、〇二〇万六、〇〇〇円である旨の虚偽の確定申告書を提出し、もって不正の行為により、同年分の右正規の所得税額と申告税額との差額三、九二八万八、六〇〇円を免れ、
第三 昭和五五年分の実際の所得金額が一億一、九一三万六、四五〇円であり、これに対する所得税額は七、一五七万九、三〇〇円であったのに、昭和五六年三月一六日、前記松山税務署において、同税務署長に対し、所得金額が五、七七二万五、六一三円であり、これに対する所得税額が二、六九七万八、五〇〇円である旨の虚偽の確定申告書を提出し、もって不正の行為により、同年分の右正規の所得税額と申告税額との差額四、四六〇万〇、八〇〇円を免れ、
たものである。
(適用した罰条)
昭和五六年五月二七日法律第五四条による改正前の所得税法二三八条一項、同条二項(懲役刑と罰金刑を併科)、刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、四八条二項、一八条、二五条一項
(裁判官 藤田清臣)